コン・ユ(GONG YOO)







「静かなる海」(2021年)ハン・ユンジェ
ハン隊長。笑顔なしの頑なさんも似合う。渋みがあって素敵であります。小さい娘がいる哀しみを背負うパパ役多すぎな件。
ふとした瞬間に哀愁があるので孤独が似合う。首のタトゥー気になります。

「イカゲーム」(2021年)特別出演 ブローカー
別名メンコ男。初回と最終だけ。ほんの数分。存在感濃すぎ。短い場面だけれど強烈な印象が残る。
一見紳士的なのに、ニヤリと笑った時と限度を超えたひっぱたき方がめちゃ怖くてサイコチックな空気が漂いまくりな、とてつもないお方。
スーツのズボンが座ると短くなってしまう長い手足を居心地悪そうにしているのがまたいい感じで、 メンコ男になるまでの番外編をこってりと作っていただきたい。

『SEOBOK ソボク』(2021年)ミン・ギホン
元国家情報院要員ミン・ギホン。前髪おろしている。悪性の脳腫瘍を患っていて余命宣告までうけているので、もう、見るからにしてやせ細っている。
役作りのためとはいえ、ここまでゲッソリになるにはどんな食生活だったのだろうと心配になってしまった。
反面、それゆえ研ぎ澄まされているのでシーン的には苦悩と暗部ばかりだけれど時々異様なほど美しい。陰影が似合う人。

『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019年)チョン・デヒョン
キム・ジヨンの夫デヒョン。よくいる普通の人を演じさせたら逸品なのではないだろうか。
たぶん演技的には一番高度というか難しいんだよこういう役。特徴ないからね。でもオーラなんて微塵も出さず、すごく自然にそこにいてくれる。
いい人なんだけれど何もわかっていなくて気が付くのが遅かった人。妻を心配していて助けたいと思っているけれど胸が張り裂けそうになっている人。繊細で巧い。本当に。

「トッケビ 君がくれた愛しい日々」(2016-2017年)トッケビ キム・シン
謀反の冤罪で処刑された武将キム・シン(トッケビ)。神の悪戯で処刑に使われた剣を胸に刺したまま現世に留まり939歳。とてつもない日々を生きる男。
でも、こんなん、普通の人が演じたら説得力ないファンタジーすぎるんだけれど、これが、よかった。哀しい男を演じさせたらこれまた逸品。もう、愁いありまくり。
コメディ調の愉しい愛らしい部分もバランスよく。「初恋だった」の場面、酔っぱらってウンタクちゃんに剣をぬいたら素敵になるという場面、哀しいのに優しい不思議な空気感。
ハマり役というより、彼だからこそ演じることができたんだと思う。他の誰でもないコン・ユさんだから良かった。繊細さが随所に哀しく輝いていた。

『密偵』(2016年)キム・ウジン
もしかしたら、彼が演じた役柄の中で一番好きかもしれません。こういうレトロもの似合う人なのだなあ。
写真館でのスーツにコートもいいけれど、爆弾を運ぶ時の列車内と駅のシーンの佇まい、眼鏡とブラウンの服と布リュックの時が心に残る。
ソン・ガンホさんに「ヒョン(兄貴)」っていうところ、切実。酒を飲みまくる場面、拷問をされて舌を噛みきる場面、裁判の場面、
狭い牢獄の中でヨン・ゲスンの死を知らされた時の絶望と哀しみの空気感。そして義烈団ここにありのラストシーン。どの場面も映画的で心に残るものばかり。
またこの映画のように、ソン・ガンホさんとガッツリ組んで何かを撮ってほしいな。このふたりの場面好きすぎる。すごくいい。映画って感じがするんです。

『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)ソ・ソグ
ファンドマネージャーのソグ。別居中の妻が住む釜山に娘のスアンちゃんが行きたいというので、仕方がなく連れて行く。
ソグは最初は自分さえよければいいというようないけすかない奴なんだけれど、命を脅かされてスアンを守っていくうちに
次第に父親として人間として成長していくという過程が、コン・ユさんが演じると巧いから本当のことのように思えてきてリアルで切なくなってくる。何度観ても号泣。
スアンの小さな手を握る場面が心に残る。最期に嬉しかったあの日を思う。ソグが大切なことを思い出した瞬間、逝ってしまった。落ちていく影までもが哀しかった。
最初はソグのようなやつなんか誰も好きにならないよと思うのに、最後は生きていてほしい死なないでほしいと思うキャラになるのが自然でスゴイよ。喪失感はんぱない。涙、涙。

『男と女』(2016年)キム・ギホン
ギホンってどこか張り裂けそう。愁いを纏いながらも、でもなぜだかどこか呑気なところもある。繊細なのに無神経なような。でも、危うい。
子供に危ないと言わせてしまう場所に立ってしまうくらいそんなギリギリな疲れもある人。今生きている場所から離れたいけれど離れられない。
映画を観ていた時はギホンのそういうところ、イライラしたんだけれど、そういう優しい人だったからこそ、好きになったともいえる。
背中と眸と手に哀しみを宿らせたら右にも左にも上にも下にもコン・ユさんしかいないんじゃないかなってくらい、とてつもないものを静かに抱えた人を演じさせたら巧いんだよねぇ。
でもある場面で、ゆで卵口にいれすぎたんじゃないかって心配したよ、普通に使われていたので、大丈夫なんだろうけど、口がいっぱいいっぱいだった(笑)

「恋愛操作団 シラノ」(2013年)9話 ポン・スアの片思いの相手役

『サスペクト 哀しき容疑者』(2013年)チ・ドンチョル
脱北者チ・ドンチョル。北朝鮮特殊部隊の元エリート工作員。妻子の命を奪って逃げ延びた犯人への復讐。寡黙。体がバキバキに鍛えられている。スタントなし。
ヤバイのに、カメラワークが速すぎてせっかくの彼の動きが飛んでしまう。それでも肉弾の凄さは伝わってくる。
特に拷問されているところなんかヤバすぎて。あと絶壁を行くところも、橋から飛び込むところ、屋根走り、階段逆走カーアクション・・何もかもが凄まじい。
「こっち見るな、情がうつる」そりゃそうだ。うつりまくるよ、あぁ、すげぇ。 

「ビッグ 愛は奇跡 ミラクル」(2012年)ソ・ユンジェ、カン・キョンジュン
時期的にサスペクトの準備ぐらいだったのだろうか、それとも撮影後なのかな、とにかく体つきがCGみたいでスゴイので、
たぶん、前後だと思うのですよ、そのくらい完璧な体型と9頭身の彼の驚異的なルックスを味わえるドラマ。
18歳のカン・キョンジュンが憑依してしまったコン・ユさんの演技が表情豊かで楽しいし、キョンジュンの存在意味と孤独をわかってしまった時の切なさもとてもよかった。
個人的にはドクター・ソこと小児科医ユンジェの時の穏やかで優しい大人なユンジェの時のコン・ユさんが好みだったけれど、
この役の時の出番が少なかったので心残り。次はユンジェのような役メインの作品があればいいのに。静かで大人チックなお姿をぜひ。

『トガニ 幼き瞳の告発』(2011年)カン・イノ
聴覚障がい者学校の美術教師として赴任するカン・イノ。妻亡きあと幼い喘息もちの子供と身の回りを助けてくれる母親がいる。
そこの学校は校長や担任が生徒たちを性的虐待していた最悪な場所でこの映画は信じがたいことに実話を基にしている。
コン・ユさんが兵役中にこの事件を基にした小説を読みショックをうけ休暇中に当時所属していた事務所に映画化を切望して実現。
それが結果的に事件への再度の告発になり、裁判をやりなおしトガニ法という法律まで出来たそう。
コン・ユさんという俳優を語るうえで、この映画があるとないとでは全然違う気がする。もちろんこの映画がなくても素敵で巧い俳優であることにはかわりないけれど、
映画の力を信じて熱意をもってひとりの俳優が最初からこの映画にかかわって実現したことを思うと感銘せずにはいられないから。
彼ひとりでは実現出来なかったことだけれど、最初の一歩は彼からだったのだ。映画が好きな人間だったら、この俳優を無視できないんじゃないかな。少なくともアタシは無視できない。
優しい先生カン・イノとコン・ユさん自身が重なる。ある場面で車の窓を殴り割るところの怒り。激しい放水の中無念な死に方をしてしまったミンスという少年の名前を言い忘れないでという場面、
海辺の場面や似顔絵のところ、ベランダで法廷に立てなくなったことをミンスに伝えるところ・・どの場面も心に強く残って離さない。

『あなたの初恋探します』(2010年)ハン・ギジュン
あまりにも正直すぎる性格でお客さんに対して誠実なあまり会社としては不利益になるので旅行会社をクビになり、
お客さんを喜ばせるためにふと思いついた初恋探しの事業を始めるハン・ギジュンという青年と妄想の中のイケメンなキム・ジョンウクを演じている。
これがまた自然に演じ分けていて、この方本当に巧い。もともとは大ヒットした舞台劇だったらしいので戯曲そのものが面白いってのもある。日本でも最近上演されていたはず。
そして相変わらずキスが巧い。画になる理想的なキスシーン。それから、冬ソナのヨン様もどきの恰好させられていたよ似合わない・・(笑)

「コーヒープリンス1号店」(2007年)チェ・ハンギョル
世間知らずのお坊ちゃまのようでいて、色々考えていて実はやらせてみたら仕事も出来るハンギョル。白系のシャツがよく似合う。黒も似合う。見るからにモテそう。
飄々としているようで気難しさもありで、繊細さもあるし、出生のことなど複雑ながらも爽やかさもありという、案外というかかなり難しい役柄だと思うけれど、こなれた感じで演じてしまう器用さがある。
キスシーンなども巧い。他の俳優みたいにハラハラ見守る感なくて安心して観ていられるので、生まれながらの役者なのではと思ってしまう。

『龍が如く 劇場版』(2007年)パク・チョル
謎の殺し屋さん、スナイパーの朴(パク)。短髪、寡黙、アル中なのでスキットルを片手に酒飲みながら狙撃。
飲まないと的に当たらないほどの退廃な状態らしい。 この映画で初めてコン・ユさんを知る。ミステリアス。
怪我した手を治療してくれたホストの青年に慣れた手つきでカクテルを作ってやったり、仕事道具の銃を調達しに武器屋に行って銃を選んだり
素人のカップルに使い方説明してあげたり屋上から助けてあげたり、世話をしてくれる理髪店の店主に行く末を心配されたり、要所要所で登場してくるので心に残る。
ラスト、札が舞い混雑している歌舞伎町のまん真ん中で包帯をまいた手を離れた場所から見つめているホストの青年に「ありがとう」という感じで、
あるいはカクテルの仕草なのか少しだけ動かしながら笑って立ち去るんだよ。これがもう、どことなく切なくてカッコいい。
頭ふたつくらい皆より背の高い彼だからこそ、孤高な感じが出ていて良き。この韓国の人、誰だろうとエンドロールを注意深く見つめたっけ。

「ある素敵な日」(2006年)ソ・ゴン
正面突破で何もかも抱えてしまうゴンという青年の良くも悪くも真っ直ぐすぎて粗野な部分を体現してくれていて観ている側もキリキリしたり切なくなったりしてしまう。
というか初回の英語のやりとりが、自然で聴き心地が良き。英語セリフだけの海外の作品にも出て欲しくなった。
ある場面で心臓が5個あるミミズになりたいといって膝を抱えて泣く姿が切なく響く。最終回、ハヌルと遊園地で過ごした後、再び離れるふたりのやりとりにも泣かされる。
荒っぽさと繊細さが同居したゴン。いつも誰かのために命がけで生きていた人。こういう役もうまかった。
これ、何話目かでいきなり短髪になる。それについてのシーンとかないので瞬間ビックリした(笑)観ていたら慣れてきたし、
短髪カッコいいけど、ゴンの場合伸ばしっぱなしのふわっとした前半の髪型のほうが役柄的にしっくりくるな。どちらもいいけれどね。

「乾パン先生とこんぺいとう」(2005年)パク・テイン
コン・ユさん演じるテインはまるで裸足でガラスの破片の上を歩いているような傷つきやすさをさらけ出していて、何度もハラハラして泣かされた。
初回に病院でスプリンクラーで雨のようになっている中でヘッドフォンをつけながら寝間着姿でリズムにゆだねている姿から目が離せなかった。
終盤近くの薔薇の場面も、空港での場面もバイクでかけつけるところも、最後に先生の父親(出家しているので他人)のところに行って過ごしているところも心に残る。
彼の場合、他の作品でもそうなんだけれど表情や声もいいけれど、全身を映した時にすごくいい。うまく言えないけれど、
背中や動き、存在そのものに宿っている感じ。実は全身演技が一番難しい。それをすでに備えてしまっているところに感心してしまう。

『恋の潜伏捜査』(2005年)カン・ノヨン
刑事のキム・ソナさんが高校生になって潜入する話で、コン・ユさんはそこの高校にいるノヨンというイケメン高校生役なのだけれど彼がかなり謎の存在なのだ。
とにかくこの映画のコン・ユさんは全体的にどこか清々しい感じが漂いすっきりカッコいい。彼はこのころからキスが巧い。ラストのキスシーンもいい。ちょこっと鼻をキスしてあげたり。
ワイヤーアクションも頑張っていた。柔道も。その後、やはり謎が気になるのでメイキングや未公開映像を観てみると、え・・これ、カットしちゃったの?ってシーンが多数。
ノヨンが落ち込んでいる子に自分の手に顔マークを描いて慰めてあげる場面や、謎だと思っていた正体をキム・ソナさんに明かす場面もある。
要するに彼女が追いかけている暴力団のナンバー2であるキム・カプスさんが自分の娘のために雇ったボディガードだったっぽい。そういえばハ・ジョンウさんまで出ていた。まだ垢ぬけない感じ。
この映画ではコン・ユさんとは敵対になるのかな。ふたりで日本語話していたけれど、この流れもようわからんかった。いつか、このふたりのバディものでも観てみたいな。

『Sダイアリー』(2004年)ユイン
主人公キム・ソナさんの3人目の恋人役。年下の自由奔放系。甘ったれだけれど、可愛いヤツ。ワンコをいつも連れていて絵がうまい。
彼が彼女の壁画を描いて出逢う。ダラダラとしていて寝煙草、クラブで踊りながらダラダラ。部屋は汚い。キム・ソナさんと生々しいラブシーンもある。
コン・ユさんって自然な演技が巧い。若い時から演技がこなれている。韓国系の俳優にありがちな濃くしない感じも好み。物語的にはちと怖い復讐もされちゃうけれど、最後の最後にほっこり。

『スーパースター★カム・サヨン』(2004年)パク・チョルスン
実在するパク・チョルスンというメジャーリーグも経験しているスター投手の役。背が高くてスマートで若くてカッコいい選手そのものの風貌。投げる姿もさまになっています。
アイツがアメリカ帰りのパク・チョルスンだと言われてチラリと映る場面や、新聞記事の写真やサインの時やカム・サヨン選手とグランドを走りあうなどちょこちょこ一瞬だけ出てきますが、
一番出てくるのはクライマックスの試合の場面。主役のカム・サヨン投手が初めて先発としてマウンドにあがり、対戦相手のパク・チョルスン投手の連続20勝をかけた試合に挑む場面。
互いに投げ合うシーン。セリフも少ししかなくて、メインではないけれど、爽やかで良い役どころ。打たれて3−2になった時に 監督にコンデションいまいちなのかと聞かれ
「ベストコンデションですよ」って言うところ、めちゃくちゃカッコいい。相手の投手もすごいから試合が楽しいんだというのが伝わってくる気持ちの良い場面。
9回裏味方のラストバッターにはハ・ジョンウさんも登場。コン・ユさんとハ・ジョンウさんってこの後『恋の潜伏捜査』でも共演する。いつかがっつりダブル主役の作品観てみたいな。

『僕の彼女を知らないとスパイ』(2004年)チェ・ゴボン

「私の部屋あなたの部屋」(2003年)キム・ソンジュン

「ベスト劇場 飛行皿」(2003年)パク・ジャンホ

「二十歳」(2003年)ソ・ジュン

「スクリーン」(2003年)カン・ジュンピョ

『同い年の家庭教師』(2003年)ジョンス

「止まらない愛」(2002年)ソ・ギョンチョル

「いつもドキドキ」(2002年)パク・チャンホ

「学校4」(2001-2002年)ファン・テヨン

「コルべンイ」(2001年)エキストラ

「口紅」(2001年)21話 エキストラ

「双子の家」(2001年)87話 エキストラ

「ちょっとやそっとじゃ彼らは止められない」(2001年)第108話 イ・ジュンソク


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