『ホテル・スプレンディッド 』(原題:HOTEL SPLENDIDE) 2000年、イギリス
監督:テレンス・グロス
脚本:テレンス・グロス
撮影:ギュラ・パドス
出演:トニ・コレット、ダニエル・クレイグ、スティーヴン・トンプキンソン、
   カトリン・カートリッジ、ヒュー・オコナー、ヘレン・マックロリー、ピーター・ヴォーン 他
物語:孤島にひっそりと立つホテル・スプレンディッド。
   ここは知る人ぞ知る、完璧なる健康と美容、長寿を求める人たちが集う場所。
   今は亡き先代経営者ブランチェ夫人が編み出した厳格な規約を滞在者とスタッフが守ることで
   この世界の調和が保たれていた。そこに、昔勤めていたキャスが訪れた事から、
   欲望を持たないで安定してた世界に波紋が広がっていく。
   次第に高まる緊張感の中で激動するホテルは凄まじいクライマックスを迎える・・・・・

(映画☆☆☆☆☆、ダニクレ度☆☆☆☆☆)

いや、これ、びっくりした。これも観ていました、というかパンフレットも買っていて後生大事にとってあったよ。確かにダニクレだ!!でも、カジノロワイヤル観た時には気が付かなかったという愛の悪魔の時と同じ状態。他にもあるかも、ダニクレってアート系の映画にいっぱい出ていたのね。・・たぶん、彼は同じような役をやらないし演技巧いんで、気が付かなかったのだと気が付いた。うん。いや、やはりアタシの記憶力の問題もあるかもだけど・汗)で、チラシもはさんでとってあり、ミルクマン斉藤さんの「綺麗はキタナイ、汚いはキレイ」という評がありまして、思わず長久監督の劇「死なない憂国」思い出しました。(映画化はどうなっているのだ?信二と麗子の舞台裏観たいのですが・・)いや、というかマクベスですかね、思い出すのは。そうだダニクレ、来年マクベスやるんじゃん!ブロードウェイに観に行きたいよ宝くじ当たらないだろうか、コロナの規制もあるのだろうか。『ホテル・スプレンディッド』は確か、関内アカデミーで観たのよね、今はないけれど。シネスイッチだったかな、いや横浜で観た記憶。

こういう映画が大好物なんですよね、そんで、その中にダニクレがいる、もう最高じゃないですか。コック姿、まったく清潔感のない暗い厨房がたまりません。ダニクレはこのホテル料理長ロナルドを演じていて鰻のゼリー寄せが得意料理なんですけど、お客さん、あんまり美味しそうに食べない・・というか、残る(苦笑)そこにトニ・コレットさん演じる副料理長キャスが帰って来て、スパイスを使って美味しいイタリアンだったかを出すんですよね。

この二人が、元々恋人同士だったんだけれど、すれ違いで別れてしまって、ロナルドはフラれたと思って最初は拗ねているんだけれど、誤解だとわかって、どんどん溶けていくのね、なんかいいんだよな。浜辺でヨガみたいなもんしていたり、ちょこちょこカワイイ場面が目白押しで、ロナルド役、めっちゃいい。

他も個性豊かなキャラが勢ぞろいで、映画も一見、脱力ダークコメディ的でもあり、哲学的でもあり。決められた場所と秩序って必要なんか?という、自分らしく生きるためにはどうしたらいいのか、どこかオカシイと思いながらも日課のように守り続けているものって、本当に人生に必要なの?人生は短い。捨てちまえ、飛び出そうぜというメッセージもある気がして。ダニクレのおかげで、この映画に再会出来ました。この映画に出てくれてありがとう。演技も相変わらず最高です。桃、美味しそうだった!

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