やっぱり映画は映画館だよね。
*星マークが、5:感動!!、4:とても好き、3:それなりに、2:なんで観たのか、1:時間と金返せ

 「フランシス・ハ」  2012年 アメリカ

<あらすじ>
ニューヨーク・ブルックリンで親友ソフィーとルームシェアをする27歳の見習いモダンダンサー、フランシス。ダンサーとしてなかなか芽が出ない上に彼氏と別れて間もなく、ソフィーとの同居も解消となり自分の居場所を探して転々とするはめになり・・・
グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー、マイケル・ゼゲン 他 出演
ノア・バームバック監督作



<感想>
年相応というのはなんだろう。勝手につくられた命は
生まれおちた時から生きていくために歩き続けなければいけないけれど、
本当は年齢とか関係なくそのまんま生きていけばいいんだろうけれど
人間と言うのはヘンテコな生きもので何かに縛られたいのか縛りたいのか
これをやっていられるのも何歳までだよねとか 色々勝手に決めて生きている。
だいたい完成される人なんていない。すべての人は最後まで半端だと思う。
成功したって、何と量って成功というのか。勝ち負けに関しても
量るものなどどこにもないのに、ただ誰かが決めたことを
それがあたかも正しいと思いこみ思いこんだ方が楽だから
それに従って生きているけれど、でも、自分の人生だもの。
今、この時しかない。ありのままでいいんだよ。そのまんまでいい。
夢がかなわなくてもいい、プライドがなくてもいい、
その場しのぎになってしまってもカッコつかなくても非モテでもいい。
それよりもソフィーに依存しまくっていたフランシスが自分の力量を受け入れて
本来したかったこととは違うものになった瞬間がアタシは何より好きだ。
そこを悲劇とは思わない。だってそれこそが自分を生きることなのだから。
離れた場所でソフィーと目があった時に互いに微笑む絆は
その後、この二人がどうなるかわからないけれど、
そこを愛しく大切に思えるフランシスの感覚にキュっときてしまった。
ラストにタイトルの「フランシス・ハ」の「ハ」の意味がわかった瞬間に
とても温かい気持ちになる。なんだかいつまでも離れがたくなる・・
そんな、愛すべき映画だった。大好きです。




*2014年10月の或る日、ジャック&ベティにて鑑賞



 「ファイアー・レスキュー」  2013年 香港

<あらすじ>
消防士のサムとチウとイップの3人は、屯門の火事現場で負傷し諮問委員会によりサムだけがその責任を取って昇進を逃してしまう。1年後、イップの下で働いていたサムは、別の消防署への栄転が決まり、彼に代わるホイも赴任して平和な1日で終わるはずだった。ところが、醸酢工場の火事で消火に向かったサムたちは、鎮火後、工場裏に発電所とつながる天然ガスパイプに気付き、さらなる消火を進言するがイップに却下されてしまう・・。発電所の大火災で香港が大停電になる中、消火と救出に命を懸ける男たちの姿を描いた火災パニックドラマ超大作。
ニコラス・ツェー、ショーン・ユー、サイモン・ヤム、フー・ジュン、アンディ・オン 他 出演
デレク・クォック監督作



<感想>
煙草の煙の描写に美学持ちすぎるとか
紙飛行機やら、息子が発電所で別行動やら
クリスマスの香港は電気消せないとか、
供養とはいえ危ない場所で火を放ったり
もう、色々何かが起きるフラグが何もかもにたちまくりだし、
フー・ジュンさんはただの力持ちすぎだし(笑)、
どうしてあれだけの広さなのに設計わからんのに
人がいる場所発見できるのかとか、
閉じ込めたからって助かるのかとか、 ツッコミ出したらキリがないくらい
ほぼすべての場面がツッコミどころ満載なのですが、
それなのに、なんだか、グっとくるので、
これだから香港映画が好きなのだと思ってしまう(笑)
突っ込めるのに面白いって、なかなかなもの。
とりわけ今回もヤムヤムに泣かされたわ。
でも、最近、泣かせるオッサン役が増えたきがして
『ワイルド・ブリット』の時の白いスーツ姿の
孤独な殺し屋が懐かしい。確かフランスとのハーフ役で
もう、笑っちゃうほどクサクサなのに(笑)カッコイイんだわ。
あんな感じの役を、今のヤムヤムで観たいなあ。
それにしても、ニコラス・ツェーさんのメガネ姿というのも素敵ね。
彼っていかにもな二枚目顔で綺麗な顔すぎて味わいがないから、
むしろ、メガネかけた方が少し柔らかくなって素敵だと思った。

・・って、結局そこか(笑)

いえいえ、発電所が壊れていく場面は大迫力でした。
ヤムヤムのヘルメットと煙草はアタシが受け継ぎたい(涙)
あと、なんだかんだと言いつつも
ジャッキーが本人役でカメオ出演は嬉しかったよ(笑)

劇終。




*2014年10月の或る日、シネマート六本木にて鑑賞



 「まほろ駅前狂騒曲」  2014年 日本

<あらすじ>
まほろ市で便利屋を営む多田啓介のところへ、中学時代の同級生・行天春彦が転がり込んで3年目。行天と凪子の娘はるを預かって四苦八苦する中、まほろ市の裏組織の人間である星から、駅前で毎日のようにビラ配りをする怪しい団体「家庭と健康食品協会」の調査を依頼される。やがて、その協会は以前新興宗教団体だったことがわかり、代表の小林が行天の過去を知る人物だと判明する。さらに調べを進める多田たちだが、思わぬ形でバスジャック事件に巻き込まれていく。そして・・。
瑛太、松田龍平、永瀬正敏、本上まなみ、横山幸汰、岩崎未来、真木よう子、
麿赤兒、高良健吾、大森南朋、新井浩文、奈良岡朋子、松尾スズキ、
岸部一徳、三浦誠己 他 出演
大森立嗣 監督作



<感想>
『まほろ駅前多田便利軒』がとても好きだった。
人生でやりなおせることなんかほとんどないよと伝えながら
それでも最後は自分の気持ち次第ということを伝えてくれた映画だった。
同時に自然と多田や行天に思いれが出来たし監督が変わって
ドラマになった時も、毎週とても楽しく観ていたのだった。
だからこそ、当然のようにこの『まほろ駅前狂騒曲』もすごく楽しみだった。
おまけに、出演している俳優さんのほぼ全員が自分が好きな俳優さんだらけで
中でも行天役の龍平さんと小林役の永瀬さんのことは大好きなので
もう、準備OK。最初から褒める気満々で挑んだ映画鑑賞だったはずなのに・・

観ている間、これ、映画だよね?って、何度も問いかけてしまった。
確かに今までずっと行天の闇には興味はあったのだけれども
まさか、自分の口で説明するような展開だとは夢にも思わなかった。
前作の包丁をそのままベンチに置いてくる場面とか、
そういう感じで彼は自分で自分のことを説明はしないけれど、
観ている側が何かありそうな奴だと思えるところが良かったのに。
フランダースの犬をハッピーエンドでしょと言うからこそ
伝わってくるところがあったのに、今回、何がそうさせるのか、
思いっきり自分で自分の暗部をストレートに ガッツリ語る行天だったので、
いやぁ、語らせると観ていて恥ずかしいので、演出で観せろよ・・ってなる。
映画はさ、身動きできないのよ。暗闇の中で
その映像と向き合わなきゃいけない。しかもこっちがお金払って。
おまけに何もかもが手垢のついたような展開で新鮮味もない。
というか、確かに手垢のついたようなものというのは当り前で
どんなものもすでに出尽くしたものが多いからこそ、仕方がないのだけれど
この映画はそれがとても気になってしまった。気にさせる隙間がたくさんあった。
アタシはたぶん、自分で言うのもなんだけれど
この、まほろシリーズと多田と行天にはかなり思いれがある方だと思う。
とりわけ行天にはかなり思いれがあるのだけれど、
そんな自分でもノレなかったのは、あまりにも安易な嘘が多すぎたから。

バスジャックの時には、なんだか、もう、白けまくってしまった。
映画は嘘だ。でも、嘘つきはいけないよ。嘘だからこそ、誠実がないといけない。
嘘を嘘の上塗りにされたもんを観せられて、何に気持ちを置けるのだ。
やってらんないよ、なんだか(泣)




*2014年10月の或る日、横浜ブルク13にて鑑賞





 「誰よりも狙われた男」  2014年 アメリカ、イギリス、ドイツ

<あらすじ>
ドイツの港湾都市ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いる練達のスパイ、ギュンター・バッハマンは、密入国したひとりの若者に目をつける。彼の名前はイッサといい、イスラム過激派として国際指名手配されていた。イッサは人権団体の若手弁護士の女性、アナベル・リヒターを介して、銀行家のトミー・ブルーと接触。彼の経営する銀行に、イッサの目的とする秘密口座が存在しているらしい。一方、CIAの介入も得たドイツの諜報界はイッサを逮捕しようと迫っていた。そして・・
フィリップ・シーモア・ホフマン、レイチェル・マクアダムス、グレゴリー・ドプリキン、
ウィリアム・デフォー、ロビン・ライト、ニーナ・ホス、ホマユン・エルシャディ、
ダニエル・ブリュール、マハティ・ザハピ、ライナー・ボック 他 出演
アントン・コービン監督作



<感想>
スパイ映画にありがちな漫画みたいな派手な展開や
ワクワクするようなアクションは一切ない。
映画の中の出来ごとすべてが他人事には思えないほど
緻密で丁寧に積み重ねていくので気がつけば
瞬きをするのも忘れてしまうほど観入ってしまっていた。

人間と機械との違い。それは人は決められたこと以外でも
自分の考えで人の心を持って対応することが出来ることだと思う。
主人公のギュンターは獲物をとらえるためならどんなことでもやるけれど
そのやり方は人間的でもある。確かに彼と一緒に働く人たちにとっては
酷な場面もあれど、スパイとして地道に作業を重ねるギュンターは
守ってあげたいものもハッキリしていて、そして、小さなことよりも
本来の大きな敵に向かっているから、どこか彼に共感できてしまう。
それは演じていたのがフィリップさんだったというのも大きい。
彼が演じるとどんな人物も、どこかにいそうなのだもの、
本当に実在しているような温度が、リアルな温度があるんだもの。
だからこそ、ラストにやってくるあの場面が、あまりにも残酷。
何か、大切なものを根こそぎひっこぬかれたような
人間の存在そのものを否定されたような、機械でいいよって言われたような
人として生きることは、もはや甘え以外の何ものでもないのか
心を持ってはいけないのか、そんなことを考えることさえも
無駄なのかという、絶望以上の哀しさが襲ってくる。 と、同時に気が付く。
誰よりも狙われた男というのはギュンターだったということを。
彼が狙われていたのだ、彼さえ押さえておけば、全部いただけるから、と。
おいしいところだけ根こそぎ持っていく奴らのしたたかな笑みとともに
真面目に地道に積み重ねて生きることへの酷な仕打ちが容赦なく踏みつけていく。

「すべての命、空っぽの部屋、何のためだったのか、
 自問することはあるか?自分の仕事を」

ギュンターの言葉はそのままフィリップさんの言葉に思えてきて
もう、涙がお腹から飛び出しそうになってしまう気持ちになってしまった。
煙草を吸う姿、テディベアのようなまるい背中、
不器用そうな指でピアノをおもむろに弾く姿、
何も説明がないのに、孤独が伝わってくる。忘れられない。
彼の醸し出すもの、放つ声、佇まい、何もかもが、素晴らしかった。
あまりにも素晴らしすぎて、やりきれなくて、しばらく動揺してしまった。
映画の帰り路、エンドロールに流れたトム・ウェイツさんの
「Hoist the Rag」がずっとグルグルまわっていた。
彼のハスキーなしゃがれ声の中で、さっき観てきた
映画の場面たちを思い出して、涙が出そうになる。
そんな気分になったのはひさしぶりだった。
帰り路まで気持ちが引きずり、帰ってからも思い出していた。




*2014年10月の或る日、TOHOシネマズ ららぽーと横浜にて鑑賞





 「イーダ」  2013年 ポーランド・デンマーク

<あらすじ>
1962年のポーランド。修道院で孤児として育てられたイーダは自分の出生の秘密、両親のことを知るため叔母と共に旅に出る。旅の途中、奔放な伯母の言動の横で頑なに修道女としてのアイデンティティを守ろうとするイーダ。彼女の心の扉を開く鍵になったのはヒッチハイクで拾ったジャズミュージシャン、リスの演奏するジャズの名曲だった。
アガタ・チュシェブホフスカ、アガタ・クレシャ、ダヴィド・オグロドニク 他 出演
パヴェウ・パヴリコフスキ 監督作



<感想>
淡々としているモノクロのスタンダード。
ジャズの音色。暗く乾いた映像が静かで美しい。
イーダがどうして修道院で生きているのかということ。
叔母のヴァンダの存在。両親のこと。甥のこと。
あきらかになっていく、あまりにも酷な出来ごとは
イーダがなぜ存在しているのかということにもつながってくる。

観ている間、暗くなっていく気持ちが少しだけ潤うのが
若き流れ者のジャズマン、リスとの優しい場面。
静かに笑い煙草を吸う。一緒にいたいと言う。

最後の場面。イーダの口元が動いている。
でも、何を言っているのかわからない。怒っているみたいな。
修道院に戻る。そこに戻るということは、
そこにあずけられた意味を知らないでいた時とは違う。
全てを知っても戻るということの意味していることはなんだろう。
イーダは笑ったのに。修道院で皆が同じような仕草で
黙々とスープをすすっている時に思わずふき出したくらい冷静なのに。
神なんていないことを知っているのに。

ヴァンダがパンをかじる音が忘れられない。
向こう側へいってしまう開いた窓。
でも、窓を閉められない。きっと、誰にも。
だから、哀しい。そして、怖い。

この映画を観終わっての帰り道に、ふと、
アンジェイ・ワイダ監督の『夜の終わりに』という映画を思い出した。
戦後のポーランドの話。昼間はボクシングの医務室で働き
夜はジャズマンになる若い男が若い女と出逢う話。
1960年の映画だったから、モノクロ。そしてジャズの音色。

乾いているのに余韻残る。
哀しくて怖いのに映像の魅力に吸い寄せられる。
『イーダ』しばらくたったらもう一度観たい。




*2014年10月の或る日、シネマ ジャック&ベティにて鑑賞



 「NO ノー」  2012年チリ・アメリカ・メキシコ

<あらすじ>
長らく軍事独裁を強いてきたアウグスト・ピノチェト政権の信任継続延長を問う国民投票が迫る1988年のチリ。フリーの広告マンのレネ・サアベドラは、反独裁政権を掲げる信任継続反対派の中心人物である友人ウルティアから仕事を依頼される。それは、政権支持派と反対派双方に許されている、1日15分のテレビ放送を用いたPRに関して協力してほしいというものだった。レネの作るCMは徐々に国民の心をつかんでいくが、強大な力を持つ賛成派陣営の妨害に悩まされるのだった。そして・・
ガエル・ガルシア・ベルナル、アルフレド・カストロ、
ルイス・ニェッコ、アントニア・セヘルス、マルシアル・タグレ、
ネストル・カンティリャナ、ハイメ・バデル 他 出演
パブロ・ラライン 監督作



<感想>
社会派エンターテイメントというので、実話をもとにしながらも
観るものを愉しませる感じでガンガン攻めていくテンポのよいものを
想像していたのだけれど、そういうのではなくドキュメンタリーな感じだった。
手作り感をワザと出しているのか、切り返しが妙なリズムで
色んな場面に切り替わりながらも会話が続いているという
それ自体はよくあるのだけれど、そのリズムが妙な感じだったのと
やはり、それもワザとその時代にあわせる感じで
ザラリとした映像でプロっぽくない感じを狙って撮っているせいなのか
前半は目が疲れたり妙なリズムに集中出来ずに退屈感を感じてしまう。
けれども、ある瞬間からグイグイと惹きこまれていく。
それはYES陣営の汚いやり方をNO陣営のCM製作チームのひとりが
皆に訴えようと発言した時に主人公レネが
「そういうのはウンザリなんだよ、広告マンなんだから広告でやりかえす!」
って放った時、そうだよ、それだ!と気持ちが映画に集中していく。
ラスト、勝利の中でもあくまでも広告マンとして一歩ひいた所で
眺めているレネを演じるガエルさんの眼差しがとても心に残る。
レネの次の仕事の屋上でのアレは個人的にはどうかと思うけれど(謎笑)
シビアなチリの情勢の中で、あるひとりの広告マンの誇りを偉大にしないで
後からゆっくりと、自然に感じさせてくれたのは好感でした。




*2014年9月の或る日、シネマ ジャック&ベティにて鑑賞



 「るろうに剣心 伝説の最期編」  2014年日本

<あらすじ>
動乱の幕末で「最強」の伝説を残した男、緋村剣心。かつては“人斬り抜刀斎”と恐れられたが、新時代を迎えて、神谷薫ら大切な仲間たちと穏やかな日々を送っていた。そんな時、剣心は新政府から剣心の後継者として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実を討つよう頼まれる。新政府に裏切られ焼き殺されたはずが、奇跡的に甦った志々雄は、京都で戦闘集団を作り上げ日本征服を狙っていた『るろうに剣心 京都大火編』の後篇。
佐藤健、藤原竜也、福山雅治、伊勢谷友介、江口洋介、青木崇高、
神木隆之介、土屋太鳳、田中泯、武井咲、蒼井優、大八木凱斗、
宮沢和史、小澤征悦、滝藤賢一、高橋メアリージュン 他 出演
谷垣健治 アクション監督
大友啓史 監督作



<感想>
アクションは本気で素晴らしい。たぶん、最近の映画の中で
自分がリアルタイムで観たアクションの中で、最高だった!です。
もう、目に嬉しく気持ちが高ぶる興奮度満載で確かに
この場面を観るだけでもお金払ってもいいとそんな風に思ってしまうほど。
でも、その熱く素晴らしい数々の最高場面のアクションを
映画として盛り上げるには、 素晴らしい中身がないと。
中身って、話の道筋、映画の心臓、まん真ん中。
その話の部分がとてもしょぼくて、いきなりアクションが凄いので
気持ちがイチイチぶつギリになってしまうのです。
せっかくの場面も手に汗を握れず、気持ちを切り替えるという。
これは困ったと思った。映画の中に連れていってくれない
気がつけばお尻を上にあげてスクリーンに夢中になりたかったのに。

それと、楽しみにしていた十本刀な方たちなのですが出てきたっけか?(汗)
原作を読んでいないのでわからなかっただけかもだけれど、
佐之助兄ぃさん(相変わらず好きよ・笑)に、船でくすぐられていた方が
そうなのかな?(汗)ご、ごめんなさい、マジで気がつかなかったの
ほら、すっごいツワモノたちが10人登場するものだとばかり思っていたら
気がつけば藤原さん演じる志々雄が1人で4人を相手に戦ってた・・というか
こういう映画で一番何が観たいかというと船に乗り込む場面なのに
いきなり皆船にいるので、アレ?ってなるし(笑)

あと、全体的にあまりにもいらないセリフが多すぎる。
それは一作目からずっと感じていたことなのだけれど
アクションが素敵なので、なかなか強くつっこめなかったのだけれど
なんだろう、観客を信じていないのだろうか、あるいは怖いのだろうか、
映像で映しているのでどんな場面かわかるし、ふとした表情だけで
全然伝わってくるのに、その上からセリフでも言うので、白けるの。
いちいち言わんでいい、もう、伝わっているのよ、しつこいよ、
なんのための映像表現なのか!と思うわけですよ。
それに今回は独りごとみたいなものも多くて特に最初の方で
師匠と彼是な時に心の声なのか、相手に伝えているのか
心の声って、なぜかテレビドラマでは気にならないのに
映画だと辛いものがある、もう、すごく、すごく、白ける。

でも、独りで燃えて逝った志々雄役の藤原さんが、よかったねぇ。
動きが、強い!って感じで見応えありでした。
個人的に汚れた包帯をしている退廃的で世捨て人になってしまった人
というのに相変わらずメロってくるたちというのもありですが(笑)
彼も元々、剣心と同じように利用されて捨てられたという哀しみもあるので
孤軍奮闘な感じがよけいに痺れましたねぇ。

気がつけば長々と色々突っ込んでしまったけれども、
すごく期待してしまっていたのだもの、ひさしぶりに。
アクションを観たくて映画館にワクワクしながら足を運ばせてくれた。
それはとても幸せな気持ちだったのだから。

アクションは★5つ、話は★2つの気持ちなので・・




*2014年9月の或る日、ムービルにて鑑賞



 「アイ・フランケンシュタイン」  2014年アメリカ

<あらすじ>
200年前、ヴィクター・フランケンシュタイン博士は、アダムという人造人間の製造に成功する。そしてアダムは、現代まで孤独に生き長らえてきた。世界は、世界制服を目的とした悪魔とそのたくらみを打ち砕こうとする天使が戦いを繰り広げており、アダム自身もその戦いに深く関わることになっていくのだが……。現代まで生き残った人造人間フランケンシュタインが、悪魔と天使の全面戦争に関わるさまを活写するSFアクション。
アーロン・エッカート、ビル・ナイ、イヴォンヌ・ストラホフスキー、ミランダ・オットー、
ソクラティス・オットー、ジェイ・コートニー、ケヴィン・グレイヴォー 他 出演
スチュアート・ビーティー 監督作



<感想>
なんていうか、とってもお金をかけて作ったB級チックな感じが
一部のファンにはたまらないものになっていたかもしれない、惜しい!(笑)
という感じのなんとも言えない食後の味のないガムをいつまでも
かみ続けたい妙ちくりんな長ったらしい気分になりつつも(笑)
アーロン・エッカートさんが動いていればすべて許せるのだ!とか
いい男に縫い目な傷があるのがたまらんという傷フェチとか、
ブルーグレーな暗い画面がやたらと好きとか・・そういう方には
無条件でわかっていただけるはずな映画・・はい、このアタシがそうです(笑)
現代に生きるフランケンシュタインなアダムという名をもらった
アーロンさんは筋肉が鍛えられまくりのクールでスマートな身体を武器に
哀しい目を時折見せつつほぼ中身ゼロの映画の中で魅力的に動きます。
とりあえず、目の保養。お金払って目の保養。いいじゃないですか、たまには。
楽しかったよ、いいんだよ、楽しいじゃないか!ムキになってもいいじゃんか(笑)

でも、あれだ。また、出てね、『サンキュー・スモーキング』とか
『カンバセーションズ』とか、そんな映画また出てほしいな、アーロンさん・・。



*2014年9月の或る日、横浜ブルク13にて鑑賞



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