ウチでゆっくり映画観るのもいいもんだよね。
*にゃんこマークが、5:永久保存、4:好き、3:キライじゃないけど上から別の映画入れちゃえ、2:早送り、1:消去

 

 「共犯」(2014年・台湾)

<あらすじ>
男子高校生のホアン、リン、イエは、学校に行く途中の路地で同じ高校に通う女子高校生シャーの変死体を発見する。偶然その場所を通りかかっただけの三人だったが、一緒に彼女が死んだ原因を探り始める。やがて彼らは、彼女が同級生からいじめを受けていたのではないかと考え始め・・・
ウー・チエンホー、チェン・カイユアン、トン・ユィカイ、ヤオ・アイニン、
ウェン・チェンリン、サニー・ホン、リー・リエ、アリス・クー 他 出演
チャン・ロンジー 監督作


<感想>
最初はよくある猟奇的な感じのものなのかと思いきや
とても繊細な映画だった。孤独な魂が孤独な心を呼ぶように
シャーの哀しい死がホアンを独りぼっちから解放する。
その繋がりは偽りからだったけれど束の間の仲間。
真実を知らないのに誤解と想像だけで決めつける危うさ。
出来ることなら生きていてほしかったよ・・
映像に憂いがあって美しい。遠くから見つめているようなどこか詩的な感じ。
思えばロンジー監督の『光にふれる』も繊細で美しかった。そして優しかった。


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 「オンリー・ゴッド」(2013年・デンマーク・フランス)

<あらすじ>
アメリカを追われ、タイのバンコクでボクシングジムを経営するジュリアンの兄がレイプ殺人を起こし、被害少女の父の報復を受けて惨殺された。麻薬組織に君臨する母クリスタルは溺愛する長男の訃報に怒り狂い、ジュリアンに復讐を命じる。だが、“神”と呼ばれ恐れられる元警官がジュリアンたちの前に立ちはだかり、壮絶な血戦に身を投じていく・・
ライアン・ゴズリング、 クリスティン・スコット・トーマス、ヴィタヤ・パンスリンガム、
トム・バーク、ラータ・ポーガム 他 出演
ニコラス・ウィンディング・レフン 監督作


<感想>
残酷描写が多いんだけれど映像が凝っているというか
奇妙なリズムと色合い。ちょっとデヴィッド・リンチっぽいけれど
しかし、リンチはヤク中的な色気ありのノリなのだけれど、
この映画はむしろ残酷で正常なノリなところがあって、
それがかえって気持ち悪い感触が残ってしまう。
ゴズさん演じるジュリアンの存在にしても
屈折した親子の関係性とか色々あるんだろうけれど・・
なんだろうね、警官のおっさんのカラオケのところも妙チクリン。
ちょっとトラン・アン・ユン監督の『シクロ』のような感触も。
だけれど、そうやって、何かの何っぽいなって思うだけで
肝心のこの映画はなんだったんだろう・・って思ってしまうのだった・・


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 「はじまりのうた」(2013年・アメリカ)

<あらすじ>
イギリスからニューヨークへとやって来たシンガーソングライターのグレタは、恋人デイブに裏切られ失意のままライブハウスで歌っていたところを、落ち目の音楽プロデューサー、ダンに見出される。ダンに誘われてアルバムを制作することになったグレタは、ニューヨークの街角で次々とゲリラレコーディングを敢行していく・・
キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ、ヘイリー・スタインフェルド、アダム・レビーン、
ジェームズ・コーデン、キャサリン・キーナー、シーロー・グリーン、ヤシーン・ベイ 他 出演
ジョン・カーニー監督作


<感想>
ギターと声だけの音に頭の中で様々な音を出逢わせて
アレンジしまくるダンは天才。 あそこは映画ならではの嬉しくなる面白さ。
聴きたいもの、出したい音、それを映画という形で 表現してくれるカーニー監督。
街のノイズごと音楽にしてしまうレコーディング作戦が愉しい。
路に座りヘッドフォンで音楽を聴いている場面が好き。
個人的には平凡な風景などひとつもないと思っているから
音楽がなくても行き交う人達を眺めているだけで魔法なんだけれど
でも、ダンの言っていることイヤじゃない、とても優しい、とても。
『Onceダブリンの街角で』の時にも思ったけれど音楽はいつも
アタシたちの傍にいてくれる。そのことを再確認できた映画だった。
それにしても、ラファロしゃんはホント、素敵!


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 「妻への家路」(2014年・中国)

<あらすじ>
農村での強制労働に送られたルー・イエンシーの妻であるフォン・ワンイーは、バレエに情熱を燃やす中学生の娘タンタンと2人で暮らす。イエンシーは妻子との再会を望んで脱走するが待ち伏せしていた警官隊に捕らえられてしまう。その3年後で、文化大革命が終結した翌年の1977年。イエンシーは20年ぶりに帰宅するのだが・・・
コン・リー、チェン・ダオミン、チャン・ホエウェン 他 出演
チャン・イーモウ 監督作


<感想>
切ない・・切なすぎる・・
だって、両想いなんだよ、お互い愛し合っているんだよ
なのに、なのに・・(涙)
水餃子を冷めないように包んであるのが、なぜだか心に残る。
自分を待ち続ける彼女(妻)に寄り添う男を演じるチェン・ダオミンさんと
そして、いつまでも夫を待ち続ける女を演じるコン・リー姐さん・・
素晴らしかった、ほんとに・・素晴らしいです。


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 「野火」(2014年・日本)

<あらすじ>
日本軍の敗北が濃厚となった第二次世界大戦末期のフィリピン戦線。結核を患った田村一等兵は部隊を追放され、野戦病院へと送られる。しかし、野戦病院では食糧不足を理由に田村の入院を拒絶。再び舞い戻った部隊からも入隊を拒否されてしまう。空腹と孤独と戦いながら、レイテ島の暑さの中をさまよい続ける田村。そして・・
塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作、中村優子 他 出演
塚本晋也 監督作


<感想>
戦場の極限状態というシビアな題材ではあるものの
相変わらずのグロくてちょっぴり変態な
塚本監督ワールドなので、なぜかホッとした。
こういう味わいは、塚本監督にしか撮れないもの。
美しい景色の中で、人間はどうしてこうも狂っているのでしょう。
戦争さえなければ、皆、気の良い人たちだったろうに。
ラストに泣きそうになった。 畳の上に帰ってきたというのに。
もう、極限状態ではないのに 彼の中から永遠に消えることはない地獄。
戦争は何もかもを奪う、たとえ体はあろうとも 何もかもを奪ってしまう。
恐ろしいです。


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 「リトル・フォレスト 冬・春」(2015年・日本)

<あらすじ>
東北の山間にある小さな集落・小森。かつて母と暮らした実家に、今はひとりで暮らすいち子は、冬の準備に余念がない。雪に埋もれ、外出もままならない冬のため、薪を割り、保存食を作り、野菜や根菜を貯蔵する。そんなある日、いち子は仕事の悩みを話していた親友のキッコとささいなことから衝突してしまい・・・
橋本愛、桐島かれん、三浦貴大、松岡茉優、温水洋一、イアン・ムーア、岩手太郎 他 出演
森淳一 監督作


<感想>
夏・秋と似たような感じだけれどこっちの方が少しだけ好きかな。
クリスマスの四角いケーキ真っ白なクリームでおおわれていて
中が二色なのカワイイ。赤米とほうれん草どんな味なのだろう。
食べてみたい。


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 「リトル・フォレスト 夏・秋」(2014年・日本)

<あらすじ>
東北。買い物一つするにも苦労するような山間に位置する小さな集落・小森。都会に出たものの、自分の居場所を見つけられなかったいち子は、長らく空き家になっていた実家に戻ってひとり暮らしを始めた。自給自足に近い生活を送る中で、いち子は高校時代にふと失踪した母の福子を思い出す・・
橋本愛、桐島かれん、三浦貴大、松岡茉優、温水洋一、南中将志、山形吉信 他 出演
森淳一 監督作


<感想>
たまたまテレビをつけて観た時はこれが映画だとは気がつかず
テレビドラマなのだと思い観はじめたのだけれど
映画として公開されたものと知り少しビックリ。
夏と秋でその都度お終いになるので短編映画みたいな感じなの?
それなら、最後の最後にまとめてエンドロールにしてくれないと気が削がれてしまう。
とはいえ、小森は魅力的だし手作りの過程を観るのは面白い。
自分たちが食べるものを他人に殺させておいて・・とかセリフがくさくて
思わず鼻で笑ってしまいそうになりながらも
(そういうのは言葉じゃなくて映像で観せてくれんとね)
ニャンコかわいいし、食べもの全部美味しそうで観てしまった。
深く考えずに流して観ておくにはいいかも。


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 「トゥー・ウィークス・ノーティス」(2002年・アメリカ、フランス)

<あらすじ>
アメリカには退職希望時は2週前に会社へその旨告知をしなくてはならないという習慣がある。弁護士ルーシーは生まれ育った町の由緒ある公民館の取り壊しの阻止を目指し、大手不動産会社ウェイド社を訪ね、同社のトップであるジョージと対面。たまたま顧問弁護士を探していたジョージは公民館の存続を条件にルーシーを雇い入れることにするが・・・
サンドラ・ブロック、ヒュー・グラント、デヴィッド・ヘイグ、
アリシア・ウィット、ダナ・アイヴィ、マイク・ピアッツァ 他 出演
マーク・ローレンス 監督作


<感想>
使い古された感じの設定なのだけれど なんだかんだと面白い。
何もかもが正反対な サンドラさんとヒュー・グランドさんが 衝突しながらも
互いに惹かれあっていく感じは観ていて愉しかった。
懐かしのドジャーズのピアザがちょこっと映って嬉しい。


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 「プロミスト・ランド」(2012年・アメリカ)

<あらすじ>
大手エネルギー会社の未来の幹部候補、スティーヴ。彼が目下取り組んでいる任務は、見渡す限り農業地帯が広がるとある町に出向き、その地に眠るシェールガスを採掘すべく、農場主たちに権利譲渡を呼びかけること。農業不況であえいでいた農場主たちは、一攫千金のチャンスに一斉に飛びつこうとするが・・
マット・デイモン、ジョン・クラシンスキー、フランシス・マクドーマンド、
ローズマリー・デウィット、ハル・ホルブルック 他 出演
ガス・ヴァン・サント 監督作


<感想>
どんなことにでもあてはまる普遍的なドラマ。
立場違えば大切なものは違ってくるけれど
それ以上に本当にシンプルに大切なことってなんだ?と
一杯のレモネードの値段が示しているのではないかと思いました。
答えは出ないけれど、でも、大切なことを見つけたはずのスティーヴ。
地味だけれどいい映画。


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 「提報者〜ES細胞捏造事件〜」(2014年・韓国)

<あらすじ>
世界で初のES細胞の作製に成功したというイ博士の発表に、すっかり沸き立つ韓国。しかし、イ博士の発表は実は捏造だ、と告発する電話を受け、人気調査報道番組のTVプロデューサー、ユンは驚くはめに・・・
パク・ヘイル、ユ・ヨンソク、イ・ギョンヨン、パク・ウォンサン、リュ・ヒョンギョン 他 出演
イム・スルレ 監督作


<感想>
2005年に実際に発覚したES細胞捏造事件を元に映画化した作品。
イ博士の捏造、真実を暴くジャーナリストたち。
そして、自分たちにとって都合のいいことだけを信じたい民衆たち。
これらが入り混じり皮肉も交え最後まで観入ってしまった。
色々考えさせられた。面白かった。


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 「西遊記〜はじまりのはじまり〜」(2013年・中国)

<あらすじ>
昔の中国。情熱から妖怪ハンターになる道を選んだ青年・玄奘は、ある川で謎の妖怪と遭遇して窮地に陥っていたところを美人の同業者・段に救われる。その後、別の妖怪の生け捕りに失敗するが、再び段に救われる。玄奘は師匠のアドバイスを受けながら、やんちゃな孫悟空を捕まえようと試みるが・・・
ウェン・ジャン、スー・チー、ホアン・ボー、ショウ・ルオ、
リー・ションチン、チェン・ビンキャン、チャン・チャオリー、
クリッシー・チャウ、チェン・シーハン、シン・ユー 他 出演
チャウ・シンチー 監督作


<感想>
なんかね、それぞれ個々のキャラがね・・
あまりにも濃すぎるよ!!(笑)大好きだよ(笑)
続編あるのなら次は映画館に観に行きたい。


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 「ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜」(2015年・日本)

<あらすじ>
元銀行マンのタケは現金に触るだけで失神してしまう、前代未聞の深刻な“お金恐怖症”。彼は1円も使わずに生きていくため、過疎化が進む小さな村“かむろば村”にやって来る。お金に頼らず生活しようとする彼を、異常に世話焼きな村長の与三郎ほか、村人たちは奇妙な生き物を見るように眺めるが・・・
松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、
片桐はいり、松尾スズキ、中村優子、村杉蝉之介、オクイシュージ、
皆川猿時、荒川良々、モロ師岡、田中仁人 他 出演
松尾スズキ 監督作


<感想>
松尾スズキ監督と龍平さんといえば『恋の門』が
好きな映画だったので期待していたんだけれどな。
というか、どちらかというとお金アレルギーの青年よりも
村長の方が主人公?ってくらい村長の話の方が印象的。
それにしてもお金燃やすという最後のアレは物凄くシラけてしまったよ・・


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 「ショート・ターム」(2013年・アメリカ)

<あらすじ>
すさんだ家庭環境が原因で心に深い傷を負った10代の少年少女たちを一時的に預かってその面倒を見る、青少年向けの短期保護施設「ショート・ターム」。そこでケアマネージャーとして働く20代の女性グレイスは明るく気丈な性格でさまざまな問題を抱えた子どもたちの面倒を粘り強く見、信頼されていたが・・
ブリー・ラーソン、ジョン・ギャラガー・ジュニア、ケイトリン・デヴァー、
ラミ・マレック、キース・スタンフィールド 他 出演
デスティン・ダニエル・クレットン 監督作


<感想>
心に傷をもった子たちを救っていたはずのグレイスが
虐待されていた少女の何気ない一言に救われる。
グレイスもまた心の傷とともに生きてきた人だった。
どんなに辛くても今この時を生きているのは自分でしかない。
だから、立ち上がるのも走り出すのも倒れるのも
最後は自分で決めなければいけない。
結局、人は独りで孤独なのだけれども、
この映画そのものが寄り添ってくれているような気がした。
冒頭の走り出す少年、最初の場面では逃げているように感じるのに
ラストはまるで自由に空を飛ぶみたいに感じた。いいね、とても。


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 「ブラジルから来た少年」(1978年・イギリス、アメリカ)

<あらすじ>
ナチスハンターのリーバーマンは、元ナチスのメンゲレ博士の不穏な動きに気付く。メンゲレの計画は西ドイツで65歳前後の公務員を中心に、94人を殺害するというものだった。それから標的に該当する人物が次々と殺されるが、被害者たちの周囲には黒髪で色白で青い瞳の少年がいた。やがてある養子あっせん会社が特定の条件を満たす夫婦にブラジルから来た少年たちを紹介していたと分かるが・・・
グレゴリー・ペック、ローレンス・オリヴィエ、ジェームズ・メイソン、
デンホルム・エリオット、リリー・パルマー、スティーヴ・グッテンバーグ 他 出演
フランクリン・J・シャフナー 監督作


<感想>
盗聴器をしかけて電話する青年があまりにも詰めが甘いので
思わず突っ込んでしまうのだけれど(謎笑)
そんなことは気にならないくらいの展開に
スゴイなあ・・と、ただただ感心するばかり。
今でこそクローンというのはめずらしくない題材だけれど
1978年では斬新だったのではないでしょうか。
クライマックスのローレンス・オリヴィエさんと
グレゴリー・ペックさんのバトルは必見だし
少年にはゾクっとするし。とんでもなくぶっ飛んでいる。
こんな傑作が日本では劇場未公開だったなんて信じられない・・


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 「怪しい彼女」(2014年・韓国)

<あらすじ>
キュートなルックスと並外れた歌唱力を持つハタチの女の子、オ・ドゥリ。容姿とは裏腹に彼女は歯に衣着せない毒舌で、わが道を猛烈に突き進む、最凶の20歳だったのだ。しかし、誰も彼女の秘密を知らなかった。実は70歳のおばあちゃんだということを・・・
シム・ウンギョン、ナ・ムニ、イ・ジヌク、
パク・イナン、ソン・ドンイル、ジニョン(B1A4) 他 出演
ファン・ドンヒョク 監督作


<感想>
若い女性ってだけでまわりが認めてくれるという話って
年齢差別とか女性蔑視的なものも感じてしまって
なんだかなあと思うんだけれど、このファンタジー
歌う場面と病院のシーンでジーンとさせるものがあり
かなりベタなのだけれど人情娯楽として楽しめてしまう。
いいな、ちょっと変身してみたい。 青春写真館探しに行こうかな(笑)


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 「キャバレー」(1972年・アメリカ)

<あらすじ>
1930年代初頭のベルリンで、明日のスターになるのを夢見て小さなキャバレーで働くサリー。彼女が住むアパートの下宿にイギリス人の青年ブライアンが引っ越してくる。2人はやがて恋人同士となるが、そこへ裕福なドイツ人の青年男爵マクシミリアンが登場。そして・・
ライザ・ミネリ、マイケル・ヨーク、ヘルムート・グリーム、
ジョエル・グレイ、マリサ・べレンソン 他 出演
ボブ・フォッシー 監督作


<感想>
怖すぎる・・美しい陽射しの中でビールとか飲んで
和やかそうな時に少年が歌い出す場面・・ぞっとした・・
それ以外にも、なんとも奇妙な怖さがずっと続いている。
汽車が通りすぎる時にサリーが叫んで
ブライアンも楽しそうにしているのにその後の不思議なカット。
MCのジョエル・グレイさんが登場すると更に異様な雰囲気に・・
サリーの友だちのフリッツとナタリアの行く末も
真剣に考えていたら胸がしめつけられそうになってきた・・
ラスト。客席がナチ党員だらけのステージでサリーは歌う。
ライザ・ミネリさんの圧倒的な歌声と存在そのものが圧巻。
子猫のような彼女の笑顔はもう誰も観ることは出来ないのだろうか。
後味悪いのに、とてつもない傑作


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 「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年・アメリカ)

<あらすじ>
1938年、オーストリアのザルツブルク。奔放な性格の若い修道女マリアは、妻を亡くしたトラップ大佐の家で、7人の子どもたちの家庭教師になる。それまで大佐の性格もあってか同家の雰囲気は厳格だったが、明るいマリアの出現で一転して楽しいものに転じる。いつしかマリアは大佐を愛するようになるが、大佐はある女性と婚約していた。やがてナチスが台頭し、大佐は家族を連れて国境を越え、亡命することを決意するが・・・
ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー、エレノア・パーカー、
リチャード・ヘイドン、ペギー・ウッド、シャーミアン・カー、ヘザー・メンジース、
デュアン・チェイス、アンジェラ・カートライト 他 出演
ロバート・ワイズ 監督作


<感想>
シスターたちが車のやつをとる最後のオチがたまらない。
子供の頃テレビか何かで観た時はミュージカルそのものが苦手で
すぐに観るのをやめてしまったくらいだったのだけれど
ふと、観てみたら、思いのほかすんなり受け入れることができた。
聴きなれた音楽。美しい声。気持ちいい。
それにしてもあんなに初々しかったロルフを
あんな風にしてしまう戦争が恐ろしい。心底恐ろしい・・


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 「あん」(2015年・日本)

<あらすじ>
とある町でどら焼き屋の雇われ店長として働くワケありの中年男性の千太郎。ある日、私をここで働かせてほしいと言う、ひとりの老婦人が彼の前に現われる。名前は徳江で年齢は76歳と自己紹介する彼女に、千太郎はつい尻込みしていったんはそれを断わるが・・・
樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀、浅田美代子 他 出演
河瀬直美 監督作


<感想>
正直に言うと河瀬監督の映画はとってもとっても苦手。
これはもう生理的に苦手としかいいようがないくらいな状態。
なので、いつもスルーしていたのだけれど
永瀬さんが出演しているので、頑張って観てみたら・・
これが、思いのほか、すんなりと観ることが出来る映画だった。
永瀬さんが素敵だったからうっかり観ることが出来ちゃったのかな(笑)
彼が最初はつまんなそうに、どら焼き作っているのに
徳江さんの餡子を食べてから目覚めていく感じが面白かった。
小豆の様子をうかがいながら丁寧に餡子を作る徳江さん。
どんなことでも心をこめて対応すれば生きている時間も豊かになる。
ハンセン病の差別のところはもう少し丁寧に描いてほしかったというか
浅田美代子さん演じるオーナーの態度があまりにも露骨なので
内心は差別意識あるんだけれど表面上は優しいって感じの方が
グサリとくるのになあと思いつつも、ラストに照れくさそうに大声を出して
心をこめて作ったどら焼きを売る千太郎な永瀬さんを眺めていたら
温かな気持ちになった。桜の下で、どら焼きが食べたい。美味しいどら焼きを。


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